大人になれて私は嬉しいのです
髪を切ったのだ。
50センチくらい切ってショートにしたのだ。
その時の美容室(以下サロンて言いますね)体験が、自分史上最高ってくらい良かったので、記念に記す。
世の中のサロンと美容師に敵意ぷりぷりだった過去の私よ、読みなさいよ。
そもそもなぜそんなにサロンが敵だったのかと言うと、端的に言って思い通りの髪型にならないから。
こんなんじゃ、ないのに! ってモヤモヤしながら帰ること数知れず、でもそれ、私にも原因あったのや。
どういうことか、ちょっと、今回のサロン体験を時系列で振り返ってみる。
① まず、なりたいヘアスタイルを決める
大まかな長さをイメージしつつ、ひたすらヘアカタログをめくる。
ネット検索してもよい。
今回は「30代 髪型 ショート」で検索した。
そしてスタイルを絞っていく訳だけど、自分の髪質では無理なスタイルは潔く諦める。ここ重要。現実に立脚するのよ!!
この時点で、生まれつきサラサラストレートがベースの髪型や、ふわふわ猫っ毛ベースの髪型は脱落。
そこそこ強めのクセがある太い毛ができるものに限る。
さらに、カットモデルの顔にも注意。
自分と似たタイプの一重丸顔のモデルさんなら良いが、しゅっとした輪郭の二重の人とか真逆のタイプがモデルになってる写真は、できれば諦める。
どうしても、なら、顔を隠して有りか無しか、慎重に検討する。
念のため言っとくと、よく雑誌でやってる「指名率ナンバーワン! 長谷川潤ちゃんボブにしたい!」的な、モデルさんの髪型真似しよう企画は全部スルーやで。モデルはあなたに似ていないからダ!
そんで、最終的に、3〜4枚、イメージに近い画像が見つかればOK。
何度も言うが、現実に立脚。君の体は変わらないのだ。
②サロンを決める
家から行きやすい範囲で、オサレなエリアを選択。店舗検索をする。
君はこだわりが強くワガママなのだから、少人数制を売りにしている店にしなさい。
今回選んだところは、スタイリスト3人のみで回してる、アシスタントのいないお店で、3人ともキャリア10年以上のベテランだった。
こういうところにしなさい。
その分、多少割高かもしれないが、表参道あたりのスタッフ20人くらいいるお店に行ったら、シャンプーとカットとドライで全部人が代わったりして、美容師さんとうまくコミュニケーションとれないよ。
君は自分が思ってる以上に人見知りだから、最初から最後まで一人が担当してくれるサロンにしなさい。
さらに、予約サイトとかでサロンが載せてるヘアカタログも必ずチェックする。
自分が思ってるスタイルに近い髪型はあるか、モデルさんの雰囲気を素敵と感じるか、ちょっとコレ完成品なの??って髪型がないか、スクロールスクロール。
③予約する
最近は予約アプリで店へ伝えておきたいことを入力できるので、「ショートにするか、まだ迷っています。ご相談したいです。」とか、事前に言えることは言っておく。
④サロンに行く
事前にアプリで伝言入れていても、当日自分の言葉でしっかり伝えるのだよ。
今回は
・気持ちとしてはショートにしたい
・でもまとまらないのはイヤ。朝のスタイリングは5〜10分。無理なら諦める
・似合わないなら、諦める(後ろ向きな客だな…)
・カラー、パーマはしないつもり
・前髪長めの大人っぽい髪型にしたい
・あとはお任せします
くらい、伝えたよ。
画像も用意していったけど、お店にあったヘアカタログで事足りたので、結局使わなかった。
自分が仕事するようになってやっと分かったけど、「全部お任せします」ってすげーリスキーである。
もちろん髪型なんてニュアンスなのだけど、言語化できるものは極力言語化した方が、お互いのために良い。
あとね、美容師さんに「長さって、どれくらいまで切って大丈夫ですかね?」と聞かれても、真顔で「社会通念上問題のない範囲なら」とか答えるんじゃないよ。
インテリこじらせ系コミュ障だってバレるぞ。
「短くても大丈夫ですよ、普通に会社員やってるんで、会社に行ければ笑」くらいで十分だかんね。
ここまでできれば、あとは腕の確かな美容師さんがポイントだけ確認して、空気を読んでほっといてくれます。
思う存分、雑誌に没頭しましょう。
⑤カットが完成したら、スタイリング方法を確認する。
基本的には美容師さんがレクチャーしてくれるので、しっかり聞きましょう。
必ず、夜、髪を乾かす時のことと、朝、寝癖がついた状態からのセットのこと、両方聞きましょう。
自分で再現できるよう、復唱して確認しましょう。
美容師さんにお礼を言い、お金を払って店を出ましょう。
⑥その足で、コスメを買いに行く
髪型が変わると、似合うメイクも変わる。
君のしょうゆ顔でショートにすると、シンプルなメイクでは小僧のようになるし、ハッキリした色を多用するとお騒がせ議員みたいになる。
これもプロの店員さんに相談しながら選びましょう。
まだ自分の新しい髪型に違和感があるうちに、鏡に映る姿を他人と思い込み、「あ、これ、こういう人いるね」ってメイクに寄せていく。
今回は、落ち着いた色味でしっかり発色するリップを購入。
ほんと言うと似合う服も変わるんだけど、平日はずっと会社の制服着てるし、私服はゆっくりシフトすれば大丈夫。
ここまで。
お気付きの通り、かつて失敗が多かったのは、
・自分の顔の特徴を認識せず
・そもそもできないor似合わない髪型を「いい! これにしよう!」と決めて
・美容師さんに写真を見せて丸投げし
・ろくすっぽ説明も聞かず
・メイクも変えなかった
ためであります。
背筋さむいわ。
30過ぎて諦観ベースの自己認識&受容と、仕事用のコミュ力と、お金で解決する経済力でこれらの問題を乗り越えられるようになり、私はとても嬉しいのです。
今日も私に幸あれ。