読書日記①

相変わらず本を読んでいる。

往復の通勤時間がインプットの時間でしあわせ。

定期的な江國香織読み返し&西加奈子深耕&青山ブックセンターの話など。


江國香織 「ウエハースの椅子」  「東京タワー」

ウエハースの椅子、江國作品の中で一番好きで、とくに角川文庫版の装丁が好きで、なのに行方不明で再購入。

相変わらず素晴らしい。

いつも思うんだけど、江國作品に出てくる優しくて体力と財力とユーモアがあって物識りな男性は、一体どこにいるの。実在するの。

ウエハースの椅子の「恋人」、「がらくた」の柊子の夫、「冷静と情熱のあいだ」のマーヴなど。

最後のマーヴはアメリカ人だから、世界中のどこかにはいるのかもしれない。

私はまだ出逢ったことがない。



西加奈子 「白いしるし」「きりこについて」

これも再読だけど、まだ2回目なので新鮮味あり。

すごいなぁ、西加奈子。こういう真っ直ぐな生命力を、歌や踊りで表現する女性はたくさん知っているけど、小説っていうのがすごい。

声とか絵に比べて、活字の本って作者の身体性を感じにくいし、それが読む上でうまいこと自分に寄せられて良かったりもするんだけど、西加奈子は手書きの文字読んでるみたいな、そこまでいかないけど活字と手書きの間のような、そんな感覚。

かつて、少女時代の私は取り憑かれたように江國香織を片っ端から読んでいて、それが今では西加奈子が一番好きな作家になって、そういうのに重ねた時間が投影されるのは感慨。



米原万里嘘つきアーニャの真っ赤な真実

これ、いま一番人に薦めたい本。

少女時代と大人になった現在の、実体験に基づくエッセイなのですが、書いてくれてありがとうまじで。



青山ブックセンター

少し前に東京に行く用事があり、青山ブックセンター本店に寄ったら、ジョージ・オーウェルの「1984年」文庫が平積みになってて最後の一冊で、これは読まねばっていうたぶん切実な思いを持った人たちが近隣にずいぶん居たわけで、私は東京のそういうところが好き。

最後の一冊、迷わず購入致して、そろそろ読もうかと。




今日も私に幸あれ。