そして追悼、アニエス・ヴァルダ

アニエス・ヴァルダが3月29日に亡くなっていたことを今朝知った。

あぁ…ミッシェル・ルグランも昨年亡くなり、当時の登場人物でご存命なのはカトリーヌ・ドヌーヴくらいでしょうか、ヴァルダも高齢だったからこの訃報に嫌な感じはないのだけど、シンプルに、悲しいね。喪失感だね。


今回リベラシオンの追悼記事を読んだら改めてかっこいいんだ、ヴァルダは。

最初のキャリアは写真家で、映画の世界に入ってからも作品の発想が自由で、それでいて手法の選び方が的確で、フィクションもドキュメンタリーも、映画も写真も散文も、彼女から生み出されたものは多種多様。


フランス語には<écrivain engagé (engagé な作家)> とか <créateur engagé(engagé なクリエイター )> という表現があって、engagé(アンガジェ)は「社会と深く結びついた」といった意味、より具体的には政治的な内容の発信をしたり、デモに参加したりすることを意味するんですが、

ヴァルダは明らかにengagéeな人であります。

ていうか妊娠中の大きなお腹で中絶合法化デモに参加とか、初めて知ったけど強すぎる。


それでいて表現は小難しくなく、なんていうか、作風が率直なのに味わい深いんだよね。

すてきなんだぁ。



まだ観ていない作品もいくつかあるので、ヴァルダの追悼上映観にいこうかしら、そうしようかしら。



Au revoir Agnès Varda, merci beaucoup pour toutes vos créations et vos expressions.